5月14日:ダニエル・ウーとのワン基金対談
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ワン基金は最近、”一家族、共に歩こう”祈念事業を開催し、中国、四川省で5月12日に発生した大地震の一周年祈念を行いました。
援助にかけつけたアーティスト達の中には、香港の俳優でalivenotdead.comの共同設立者でもある、ダニエル・ウーがいました。ダニエルは、ワン基金の創設者であるジェットと、四川省大地震祈念行事の情報交換や、ワン基金の目標について対談を行いました。ダニエルの訪問については、彼のブログでご覧になれます。
http://www.alivenotdead.com/daniel/Remembering-5-12-and-a-conversation-with-Jet-Li-profile-624327.html
ダニエルのインタビュー映像はこちらです。
(パート1)
D:基本的に、alivenotdeadの我々全員にとって、より多くの人々がワン基金について知ることになるでしょう。つまり、今日の活動について少し話していただけませんか。
J:今日は「一家族、共に歩こう」イベントを行いました。このアイディアは香港で始まったんです。香港には長年、「公的福祉基金、何百万の人々のために歩こう」というイベントがあります。それは毎年行われて、みんなで歩くでしょ。ピークまでね。(訳者:ビクトリアピークのことでしょうか?)僕は、これは意味があることだなあと思ったんです。でも、中国のような広大な国で、どうやって歩いたらいいんだろう。何千人、何万人もの人々が四川に入って来て、食べたり生活したりするわけにはいきません。莫大なお金がかかってしまいます。それで今年の初めにサイトを立ち上げたんです。サイト名は「ワン基金ファミリー」(onefamily.org.cn)といいます。大きなサイトです。そうやって、実際に現場を歩く2,300人を募集したんです。また、オンラインでバーチャルウオーキングも出来ます。ゲームも出来ますよ。携帯にダウンロードすれば、携帯からも出来ます。
D:あ、僕も参加しましたよ。それ。
J:開設して3日ほどしか経ってないんですが、もう100万人もの人々が参加しています。四川の現場にもたくさんの人々が来ましたが、オンラインでは、世界中から100万人もの人々が参加したんです。今年が初めての試みでしたが、来年、そしてその後将来に渡って改善していくつもりです。インターネットの世界は、世界中の人々を一家族として結びつけます。四川の被災地復興や環境保護、医療のために…
D:じゃあ、色んなコンテンツがあるんですね。
J:将来的に、だれでも参加できるようになります。アメリカ人でも、ヨーロッパ人でも、どこの国の人でも…(訳者:連杰、ダニエルの質問を聞いていません…^^;)中国人や親中国の人々も、援助のために何かできたら、と思っているんです。一ドル、それくらいなら楽に出せるな、一時間、何をしよう、出来ることを教えてくれ、とね。今僕たちは今、情報の基盤を作って、ネットに載せようとしています。どうやったらいいんだろう。みんなが入れて、そこで援助のノウハウを知ることが出来て。アイディアが何かあれば、それを投稿出来る。そこでみんなお互いに意見交換できる。そうやって、世界の人々が、バーチャルな環境で仲間になれる。このアイディアを推進した原動力は、いくつかの主要な中国のサイトやテレビ局、例えば、Hunan衛星TV、北京のCCTV、フェニックスTVだった。サイトに関しては、グーグルやFacebookが後押ししてくれ、世界中の団体が後押ししてくれた。マイクロソフトの社長も今日は来てくれて、みんなが応援してくれた。みんなが援助をしてくれて、人道的活動を少しずつやってくれた。13億人の中国人民と共に、丸一日中、同じ事を繰り返したよ。「1,2,3、はい、左足あげて!これはギネス記録です。記録を破りましたよ。13億人がやりました!」とね。実際、みんなが一人一人ほんの少しのことを行えば、世界も少し変わると思うよ。環境保護、医療、貧困、保健、それぞれが一家族を守るのに意味のあることだよ。地球は僕たちの家族なんだ。だから守るんだよ。一人一人がちょっとしたことを行えば、それで充分なんだよ。みんなに何かをやってほしいと訴えているんだ。あなたが関心をもてば、あの人も関心を持つ。そしてみんなが関心を持つから、僕たちはやれるんだ。その時に初めて、この家族は本当に大きくなれる。
(パート2)
D:ワン基金のワンは、1人の人、という意味ですか。
J:ワン基金のワンは、僕が常に模索していた考え方なんだ。言い換えれば、慈善活動をやっている多くの人々が、「私は通学カバンを幾つか寄付します、コンピューターをいくつか寄付します、車椅子を寄付します」と言う。一つの物を取り上げ、それを他のところに寄付したり、募金をしたり、何か小さなことをやったり、そんな感じだよね。でも僕が追求しているのは、全体としての人類になることなんだ。文化、言語、宗教は異なっていても、みんなが「これはやらなきゃ」って言うことなんだ。僕の頭に真っ先に浮かんだのは、僕たちは人類なんだってこと。自分たちは人類じゃないと認める人間は多くない。人類、まず、僕たちは人類です。そして第2に、どこに住んでいようと関係ない。みんな自分の家族に対して同じような気持ちを持っているでしょ。中国人もアメリカ人もアフリカ人も、教育を受けている人も受けていない人も、母親や子供や妻や、家族を守るために、みんな家族に与えようとするでしょ。僕の言おうとしていることはその考えに基づいているんだ。地球は人類のための家なんだ。僕たちはみんな家族。一人一人が小さいことを行って、子供達の面倒をみたり、また大きなことをしたり。みんなが小さいことを行えば、67億人の人々が何かをすれば、この社会はもっと清潔に、健康に、そして問題も少なくなると思う。これがワン基金、一家族の基本理念なんだ。
D:そう思うようになったきっかけはなんですか。
J:1997年に、人生の意味を考え始めた時だったと思うよ。たくさんの事を考え、もっと生きることについて分かるようになったんだ。よく、アメリカはいいとかなんとかや、あれはこうだからああだからダメ、と中国ではいうことがあるね。アメリカ人も同じように、中国はこうだからいい、ああだからダメっていう。それは中国とアメリカが2つのバラバラな「個人」だからだ。そんな環境や文明の中で育つと、この国のこれには慣れてない、あの国のあれには慣れてない、でも、この国のこれは好きだ、これも好きだ、ってことになる。異なった文化には、対立する要素がある。男性は女性を素敵だと思うときもあれば、面倒だと思う時もある。
D:その通り!(笑)
J:女性は、男性が家族を顧みない、と思う時もあれば、素敵だと思う時もある。親だって、子供ががんばってると思うときもあれば、子供にがっかりするときもある。それは対立する要素なんだ。それが「2」の持つ意味なんだ。じゃあ、僕がいつも追求しているワンとはなんだろう。僕はいつもこの「ワン」を探していたんだ。その「ワン」が見つかれば、ものすごく素晴らしいことだと思うよ。例えば、オリンピック、僕たちはまず、オリンピックを全体としてとらえるよね。サッカーやバスケットボールといった個別の競技ではなく。まず、「一つの世界、一つの夢」と言う。それがみんなのオリンピックに対する考え方だし、だからオリンピックがみんな好きなんだ。それが僕たちがみんな知っていることであり、認識していることだから、この夢、この世界は僕たちのものなんだ。それから、オリンピックを見ているうちに、サッカーがいい、バスケットがいい、水泳だ、と枝分かれしていくんだよ。慈善活動も同じだよ。環境保護、貧困対策、保健、医療、自然、僕たちは何でも出来る。でも僕たちは、この夢を実現するためには共に働き、参加しなくてはいけない。そしてそれこそが僕の考えていることなんだ。
D:とてもシンプルなんですね。
J:そう、とても単純。この2年ほどの間に、500の主要団体や企業の中で、少なくとも100団体がワン基金に協力してくれることになった。中国メディアやネットメディア、大企業、芸能界の同業者達や友人の大半が、サポートしていてくれる。現場に来れる人もいれば、来れない人もいる。実際、来れなくても、家からネットで一言いえば、それが社会のためのパワーになる。こんな単純なアイディアに基づいて、もう2年になります。今日、百万人の人々の支持を得ました。来年はおそらく3百万人の支持になるだろうね。もっと多いかも。携帯電話、ダウンロード、
D:500万人になるかも。
J:それはたいへんな成長だね。ゆっくりやっていくよ。世界中の人々がこの活動を受け入れてくれるだろう。
(パート3)
D:これからのワン基金が望むことは何ですか。
J:将来、人類は一つの家族にならなきゃいけない、と思っているよ。今のところ、僕たちの活動は中国周辺のみです。中国では、つい最近、公共の福祉や慈善活動が始まったばかりだからね。でも、多くの欧米の企業や団体、NGO組織が中国に対して関心を持ってくれている。将来、僕たちも成長することを希望している。中国は大きな国だからね。大国としての責任を負わなければならない。「ワン基金災害援助ボランティアユニオン」が中国で設立されたように。これは中国で初めての民間ボランティア組織で、ボランティア活動をやりたい中国人を結びつけている。大きな地震が起こり、アメリカのボランティアが、台湾のボランティアが、韓国からも来た。でも外国で災害が起こった時、例えばアメリカでハリケーンが会ったとき、そこへ助けに行った中国人はいなかったよね。将来的には、中国の民間ボランティアもアフリカやその他どこへでも、人々を助けに行ってほしい。そうやって、「私はあなたを助けます、あなたも私を助けます。」という感覚を持つんだ。中国人が、中国は偉大だ、と言って自分たちにだけ関心を払っていたら、僕たちには大国である資格はない。大国であるということはそれなりの責任を伴うことだ。大国だったり、強力な文明だったり、強国であっても、自分たちだけのことをかまっているわけにはいかない。周りの国々にも関心を払う必要がある。中国の若い世代も、僕たちみんなも責任を分かち合う必要がある。自分たちのことだけに目を向けているわけにはいかないんだ。将来、この世界全体を見守っていく必要があると思うよ。それが人類の一家族であることだし、僕の長年の夢だ。
D:今日はこの祈念行事に呼んでいただいてありがとうございました。
J:こちらこそ、心から感謝してるよ。
D:ワン基金のイベントを見て、僕の考え方が変わりました。ここにいる多くの人々が1つのことを共に行っている姿を見て。
J:今日は本当は参加人数を110人に絞りたかったんだけど、200人以上が来てしまって、制限するわけにはいかなくなってしまったんだ。僕はいつもサイトには協力しているよ。注意して見ているしね。もっとたくさんの人も見てくれているといいね。慈善活動とは別に、映画活動にも関心があるから、僕たちのサイトにどうやったらもっとたくさんの人々が来てくれるのかにも興味があるよ。
D:そうだね。
J:サイトに注意をはらったり、サイトをより良くしたり、社会に関心を持ったりすることは、相互対話のようなものだね。将来、何か問題が起きたら、お互いに助け合って取り組んでいくことができる。
D:ありがとうございました。
J:ありがとう。
5月27日(水):
みなさん、こんにちは。
とりいそぎの更新です。
僕はまだ美しいニューオリンズの街にいます。この2週間の撮影は、湾岸にある南北戦争時の歴史的な砦や、いかにもアメリカ的な昔ながらの機械工場で行われました。
先週は、スティーブ・オースティンと初めてのアクションシーンを撮りました。
まだ、これからの数週間、おもしろいアクションシーンをもっと撮る予定です。
みなさんが、楽しい週末を過ごされますように。
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